はてな年間100冊読書クラブ 7冊終了(2冊目)

しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

妖怪にかこまれた病弱な主人公が、自分の出自のせいで命を狙われるが、まわりの人々や妖怪のおかげもあり返り討ちにする。
その際に、自分の命のわけや出自に対して詳しく知り、まわりとの妖怪との絆をさらに深める。

ヒーローが出てきてというよりは、ほのぼの系の話。魅力的な妖怪にかこまれ、生活してみたいと思わせる。
世の中には妖怪がいて、きっと仲良くなれるに違いないと感じる。ただ、ツクモガミの類のほかはあまりメジャーな種類の妖怪が出てきていなかった気がするのが個人的には残念。

はてな年間100冊読書クラブ 6冊終了(1冊目)

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)

よりはやく飛ぶことのみを追求したカモメ。
もちろん、同族からはつまはじきにされるが、いつのまにか周りに理解者があつまる。
いつの日か後継者を育てることに成功し、自分の理想が脈々と次世代に継がれていく。
なぜか、カモメの限界を超えて瞬間移動まで可能になってしまっているが。


なぜか宗教観あふれるとかいわれる一冊だが、自分の目標に向かって行動できる強さは素敵だとおもう。すべてを敵に回してでも、ひとつのことを極めるという精神は、自分にないものだけにあこがれる。だれかが、それを評価してくれ、なおかつ志をついでくれるとなると感動もひとしおだろう。なにかひとつのことでかまわないので、極める価値を持つものに出会ってみたいと思う。

はてな年間100冊読書クラブ 5冊終了 (5冊目)

ファースト・プライオリティー (角川文庫)

ファースト・プライオリティー (角川文庫)

女の人の価値観などを軸にした、31篇の私小説


いろいろな人の生活観をのぞかせる本であったが、全体的にみんな幸せじゃない気がする。
なにか、特別なおちも盛り上がりなく読んでいて段々気分がめいってきた。
自分が31歳になったときに、世間的にはともかく、自分で幸せとおもえない生活をおくっているという想像はやはりつらいものがあると思う。
もっと年をとり、共感できる短編を見つけれるようになれば、感想が変わるのかもしれないが。
ただ、これを31歳の友人に渡したら、けんか売ってるとおもわれるのだろうとは感じた。

はてな年間100冊読書クラブ 4冊終了 (4冊目)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

ボタンひとつ掛け間違えたために、おもっていた未来と違うところについた二人。
現在の生活もそれなりに幸せだったけれども、やはり未練があり約20年ぶりに再会してしまう。
人の縁はどこかで続いており、自分ではきったつもりでもどこかでつながっているということを再確認する。
一区切りにし、新しい生活に進んでいくが、失ったものはもう帰ることはない。


なんとなくで生きていると、きっと後悔する明日がやってくるということを示唆する一冊。
人と人の縁は切れるものではないのだから、人にやさしく誠実に生きたいかなと思った。
失ってしまったものに対する切なさと、さりげない後悔の詰まった話だった。
もちろん失ってしまったきっかけがなければ、うまく続いていったのかわからないけれども、後悔はつきないのかもしれない。

はてな年間100冊読書クラブ 3冊終了

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (中) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (中) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (下) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (下) (角川文庫)

私的には宮部みゆき一冊目。現在映画上映中とか。


親の不倫を引き金に現実に絶望した少年が、ふとしたはずみで異世界に旅立つ。
獣人や人間と出会い、冒険を通じて主人公自体が成長する。
差別問題や不倫など自分ひとりではどうしようもない理不尽な事へ考えることにより、自分の中の正義というものを見つめなおす。
ほぼ、同じ環境で現実社会に絶望したライバルに対しても、自分の幸福のために、ヒトを犠牲にするのは正しいことではないと反発し、自分も人も幸せに生きれる道を探そうとする。
最後には、自分の弱さをみとめ、それでもやはり生きていくということは楽しいことがまっているということを示唆してハッピーエンドとなる。


どちらかといえば、低年齢層向きで、主人公もかっこいいというよりも共感できることを前提に書き進められている印象を受けた。私自身がこの年齢層であったならば、共感でき毎日工事中のビルを探しにいっていたかもしれない。また、父親の不倫という問題に対して主人公がどういう風に現実を受容していくかという心の動きが詳細に描写されており、異世界にいき冒険をすすめているところよりも、異世界に行く前のほうが楽しめた。ターゲットの年齢層もあるのか、恋愛要素はあまり濃くなく、ちょっと気になる程度で終わっているのだが、現実社会のヒロイン?にあこがれる理由の描写がうすかったように思う。ただの一目ぼれであったのかもしれないが。


少し、前半の密度に比べ、後ろのほうに行くに従って加速していったように思え、エンディング自体も完全なハッピーエンドとは言えないのは、少し残念に感じる。教科書どおりのヒロイックファンタジーとはいえないが、ファンタジー系の話に抵抗がなければ、少年の感性を持つ人には十分楽しめるのではないだろうか。

はてな年間100冊読書クラブ マイルール

とりあえず、マイルール宣言

  • 期間 2006.7.01〜
  • 冊数 夏のうちに夏の100冊、それ以外の本も読めるだけ。
  • ルール コミックは原則含めない。専門書も、マニュアルに近いものは含めない。
  • 複数巻の物は、一冊ずつ数える。
  • できるだけ、実用的でない趣味の読書をする。